奈良公園の鹿にあげて良い食べ物とは?鹿せんべい以外もあげていいの?
奈良公園といえば、やはり「鹿」。春日大社の神の使いとして古くから大切にされ、現在でも園内にはおよそ1000頭もの鹿が自由に暮らしています。観光客が一番楽しみにしている体験のひとつが「鹿せんべい」をあげることですが、実際のところ奈良公園の鹿にはどんな食べ物をあげてもいいのでしょうか?今回は鹿とのふれあいをより安全に、そして鹿の健康を守るために知っておきたい知識をまとめます。
鹿にあげて良いのは「鹿せんべい」だけ
結論から言うと、奈良公園の鹿にあげて良い食べ物は「鹿せんべい」だけです。鹿せんべいは小麦粉と米ぬかを主な原料とした特製のおせんべいで、人間用のお菓子のように砂糖や塩、添加物は一切使われていません。鹿の消化に適した素朴な配合になっているため、安心して与えられる唯一の食品といえます。
鹿せんべいは奈良公園一帯で売られており、屋台や売店で手軽に購入可能です。10枚入りで200円程度とお手頃なので、観光客に大人気。鹿も人間が持っているのをすぐに察知し、近づいてくる姿は奈良公園ならではの風景です。
鹿にあげてはいけない食べ物
一方で、人間が食べているお菓子やパン、野菜や果物などを与えるのは厳禁です。
1. 加工食品
チョコレートやスナック菓子、パンなどは塩分や油分が多く、鹿の体に負担をかけてしまいます。とくにポリ袋や紙袋に入ったまま誤って食べてしまうケースもあり、過去にはビニール袋を飲み込んで命を落とした鹿もいます。
2. 野菜や果物
一見「自然な食べ物だから大丈夫そう」と思えますが、鹿にとっては普段食べ慣れていないものです。急に大量に与えると消化不良を起こす危険があります。また、人参やキャベツを与える観光客もいますが、奈良公園では禁止されています。
3. 芝や落ち葉をわざわざ手で与える
鹿は公園内の芝生や木の葉を普段から食べていますが、それを人間がちぎって差し出す必要はありません。鹿は自分でバランスを取りながら自然の植物を食べており、人間が介入することでかえって偏食につながる恐れがあります。
4.奈良公園以外のどんぐり
もともとは全国のどんぐりをあげても良かったのですが、生態系のバランスが崩れる懸念があるため禁止となりました。
奈良公園内で拾ったどんぐりならあげても大丈夫です。
鹿せんべいをあげるときのコツ
せっかく鹿にせんべいをあげるなら、鹿も人間も楽しく安全に過ごしたいものです。いくつかのコツをご紹介します。
1. 両手で差し出す
鹿はせんべいを見ると勢いよく近づいてきます。小さな子どもが持っていると飛びつかれて怖がってしまうことも。できるだけ大人が両手で持ち、手のひらをしっかり伸ばして渡すと安全です。
2. ポケットやバッグに隠さない
鹿は人間が食べ物を隠していることに敏感です。バッグやポケットを鼻先で探られることもあり、衣服を噛まれるトラブルがよく起こります。購入した鹿せんべいはなるべく早めに与えてしまうのがおすすめです。
3. 一度に全部出さない
まとめて渡すと一気に群れが集まってきて危険です。1枚ずつ小分けにあげると鹿も落ち着いて食べ、写真を撮るタイミングも増えます。
4. 「おじぎ」する鹿を観察
奈良公園の鹿は、せんべいをねだるときに頭を上下させて「おじぎ」のような仕草をすることがあります。これは長年人と接するなかで自然と身についた行動だといわれています。鹿せんべいをあげる前に、この可愛らしいしぐさをじっくり観察してみるのも楽しみのひとつです。
まとめ
奈良公園の鹿に与えてよい食べ物は、専用の「鹿せんべい」だけ。その他の食べ物は消化不良や事故の原因となり、鹿の命を危険にさらすこともあります。
鹿せんべいをあげるときは、両手で差し出す・隠さない・小分けにする、といったポイントを守れば安全で楽しく体験できます。可愛らしい「おじぎ」を観察したり、写真を撮ったりと、奈良ならではの思い出作りができるでしょう。
奈良公園の鹿は、長い歴史の中で人と共に暮らし、守られてきた存在です。観光客一人ひとりの心がけが、鹿の健康と奈良の文化を未来へとつなげていきます。奈良を訪れる際はぜひ、鹿と穏やかな時間を楽しみながら、この特別な共生の歴史を感じてみてください。
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